ミラクルブサイク変身物語 ~沖縄ヒッチハイクシリーズ~
『沖縄ヒッチハイク10』
石川県⇒富山県⇒大阪⇒兵庫県神戸市⇒兵庫県姫路市⇒岡山県1⇒岡山県2⇒鹿児島・・・と順調にヒッチハイクをしてきた。
鹿児島に着いてはしゃいだのもつかの間・・・
鹿児島に台風13号が接近中!!
鹿児島の漁船をヒッチハイク交渉してみたら大丈夫かぁ~くらいにしか考えてなかったので、まさかこんなところで台風が来るとは思ってもいなかった
金沢に住んでいたときは台風を経験したことがなかったかもしれないくらい、台風とは縁がなかった。
だから台風のすごさもまったく分からなかったのだった。
とりあえず・・・・鹿児島のターミナルでゆっくりしよう
ターミナルに入ってから、しばらくニュースに食い入るように観ていたどうやら・・・
台風13号は明後日に鹿児島に上陸するらしい。今日はなんとかなるけど、明日はどうしたらいいんだろうか・・・
答えが見つからないまま、とりあえず鹿児島のターミナル周辺を散歩することにした
ターミナルから鹿児島の離れ島である桜島が見えた。
おぉ~ここが鹿児島県っていう場所なんだぁ~あらためて、自分が石川県から遠い遠い鹿児島にいることを実感して、ワクワクしてきた
桜島ってなんで桜なんだろ?サクラの木がいっぱい咲くんだろうなぁ~ 桜って名前のかわいい娘が島に嫁にいったんだろうなぁ~と桜島について勝手気ままに妄想したりしてみた・・・・
ずぅーーーっと桜島をあきずに見ていた。
桜島を行き来する人たちを見てると、なんだか一人でいる自分がさみしくなってきた
みんな・・・帰る場所がある。
だけど、私には帰る場所なんてなかった・・・
金沢には母がいる。だけど、こんな自分じゃ迷惑がかかるから私なんていないほうがましだって思っていた。
過食症になって、食べることしかできなくなってしまい、学校にも行けなくなり、高専も1年で留年・・・。
当時はなぜそこまで食べることだけしかできなかったのか、まったくわからなかったから、まずは食べない方法をずっとずっと探していた。
刑務所に入れば、食べなくてすむのかもしれない・・・当時は真剣に人を刺して刑務所か鑑別所に入ろうと思っていた。
そして母には八つ当たりし放題だった
「なんで私を生んだんだ!!ほっとけ!死なせてくれ!!早く死にたい!」母には言いたい放題。
母自身もいったいどうやって怪獣になってしまった娘を扱えばいいのか分からなかっただろう。
母と大喧嘩して、焼きたての餅を顔に押し付けられて私は顔に大やけどをおったこともある。
私はそのまんま怒り狂って家出した。
石川県は雪国、山にこもってそのまんま凍死しようと考えた。
山に行くために、長距離バスのチケットを買いにバス会社に行った。
そしたら、バス会社の人たちが私の顔を見てビックリしていた。
すぐに救急車を呼んできた。
逃げようにも逃げられずに、救急車で病院に連行されてしまった。
そして母が登場・・・逃避行凍死計画はあっけなく失敗に終わってしまった・・・
やけどした私の顔にアロエを塗りながら、母は涙を流して謝った。
「ごめんね・・・ごめんね・・・自分の娘にこんなことをしてごめんね・・・・」
だけど、母は私を見捨てなかった。
なんとかして娘をまともな人間に戻したく、精神科も何軒もはしごして連れて行ってくれた。私もどうにかしたかった。
だけど、一生懸命な母を見るほど、母から一刻も早く離れたかった。
私さえいなければ、母は幸せになるんだから・・・そう思っていた。
今、10年後の今になって気づいたが、私は、母のために、母から離れるために遠い遠い沖縄を選んだのかもしれない。
桜島でいろんなことを考えながら、一人でずっとぼぉーーーーっとしていた。そしていつの間にか夜中になっていた。
ってことで今日はもう野宿決定!
初の野宿!鹿児島ターミナルの入り口付近のベンチの上で眠ることにした。
スヤスヤスヤ・・・・トラックの移動でかなり疲れていたので、すぐに眠ってしまった。
そして翌日・・・
ふと、目を覚ました。
私の目の前にドデカイ物体がいた!!!
「おおおおおおおおぉぉぉぉぉ」
つづく・・・
つづきはこちら→『沖縄ヒッチハイク11』
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